消化とは何か

2 小腸から排泄

胃の中である程度消化されたあと、食物は、小腸へ。
十二指腸(小腸の上の方25cm位の部分)では膵臓から分泌される膵液や、端野から分泌される胆汁が、胃で液状になった食物の流れに加わります。 胃液によって酸性になっていた食物は、ここで中和され、たんぱく質、脂質、デンプン質のそれぞれに対応した消化酵素によって最終的に分解されます。

小腸の中には、絨毛突起という、絨毯の毛脚のようなものがびっしりと植わっていて、その表面積は合計するとテニスコート一面分くらい。この広〜〜い、表面積から、分解されて吸収しやすい形になった栄養が、吸収されていきます。

絨毛突起の中でも、まだ、一部、分子が十分に小さくなっていない食物は、消化され吸収できる形に変えられてから吸収されていきます。絨毛突起の内側には、それぞれに血管とリンパ管とが通っており、水溶性の栄養は血管を通して、肝臓から全身へ、脂溶性の栄養はリンパ管を通して胸管、静脈へ入り、全身へ運ばれます。

次の大腸では、殆ど消化は行われません。塩分と水分の吸収がされるくらいで、ここで、液状だった消化物(もはや食物とは呼びがたい)は、かゆ状から固形へと変わっていきます。

大腸の中の善玉菌や悪玉菌(どっちにでもなる日和見菌というのまで、居るらしいです)は、大腸が正常に働くためには不可欠な存在で、小腸では消化できなかった繊維などを食べて生きています。

繊維を食べて酪酸というものを、出すらしいのですが、これが大腸の細胞の活力源だということで、腸内細菌と大腸とは一種共生の関係のようです。

ちなみに、便の量は平均1日120g。水分を除くと、便の成分の大部分がこれら腸内細菌と、腸壁のはがれ落ちた物、それに未消化物だそうです。

160_600kakidashi

サイトマップ